オペアとは。

私がどうやってアメリカ生活を満喫していたか?
それが、”オペア”というプログラムです。

もともと英語が好きで、高校・大学を通して、海外で長期滞在がしたいと思っていました。
ただ留学に費やせるお金もない上、勉強しに行くモチベーションもありませんでした。

そんな時、インターネットで見つけた留学診断でおすすめに上がってきたのがオペアでした。
18ヶ月ロサンゼルスで過ごし、私を日本嫌いにさせたオペアプログラム。

一体どういうプログラムなのかご紹介します。
オペアはヨーロッパをはじめ様々な国に制度がありますが、ここでは、アメリカのオペアについて書いていきます。

アメリカオペアの概要

オペア(Au Pair)は、アメリカ政府が管轄する国際交流プログラムのひとつです。
オペアという名前自体はフランス語で、外国にホームステイしながら、その家庭の子どもの面倒をみて報酬をもらい、現地のクラスを受講したりしながら生活する制度のことです。

もともとヨーロッパで盛んなオペアですが、アメリカに低予算で滞在でき、就労が許されるという面で注目されている制度です。

待遇

  • 週給$195.75
  • ホストファミリー宅にオペア専用の部屋が用意される
  • 1年に11日の有給休暇
  • カレッジや大学での授業を受けるための$500の補助
  • 日米間の渡航費1往復分
  • 健康保険

上記の通り、お給料が出る上、渡航費も出るので、貯金は仲介のエージェントに支払うお金だけ。

私の時は、エージェントが設立したばかりで、10万とかでした。

条件

オペアに参加するには、いくつかの条件があります。

  • 18-26歳までの、健康で子ども好きの男女
  • 車の免許を持っていて運転できること
  • 生活レベルの英会話力
  • 高卒以上
  • 犯罪歴がないこと
  • 渡米時までに250時間の保育経験があること
  • アメリカの文化に興味があり、1年以上生活したいという希望を持っていること

まず、年齢ですが、27歳の誕生日までに渡米できることが条件です。

後ほど詳しく説明しますが、滞在先となるファミリーと面接をしてお互いに合意する「マッチング」のプロセスに時間がかかることがあります。

マッチングは本当に縁で、すっと決まる場合も何ヶ月もかかる場合もあります。
ちなみに私は結構かかった方で半年でした。

年齢制限が気になる方は、早め早めの行動を!

次に車です。
アメリカは車社会。
運転はできた方がいいです。

街中では車なしでも生活できますが、子どもの学校や習い事の送り迎えは車のことがほとんど。
オペア友達にはシカゴで運転なしという子もいましたが、見ている子どもがベイビーということもあって車なしでも大丈夫だったようです。

運転が苦手な方は、こういったファミリーを探すのもありですが、 マッチングの機会を増やすという意味でも練習しておいた方がベターです。

英会話力。
オペアは、「英語を学びにいく」というより、「英語で文化交流をする」という趣旨です。

うまく話せなくても、言っていることは6−7割わかる、というくらいは最低でも必要です。
英語の勉強法はまたご紹介します。

保育経験。
保育士や幼稚園免許がある方は問題ないです。
オペアの仲介をするエージェンシーがこういった資格を持っている場合には仲介金を一部免除してくれたりします。

保育経験がない方は、アルバイトやボランティア、友達の子どものシッターをするなりで保育経験を貯めましょう!

私もアルバイトでやりました。
保育経験の中でも、2歳児未満の子どもをお世話した経験が200時間あると、2歳児以下の子どもがいる家庭のオペアになれます。 こちらもマッチングの機会が増えるので、考慮して保育経験を貯めていくと良いでしょう。

J1ビザとは

オペアが取るビザは、J1ビザというトレーニービザです。

主に、インターンシップ(研修)ビザとして知られ、 通常は最大18ヶ月まで有給で仕事ができますが、オペアなら最大2年です。 オペアに出るJ1ビザはまず1年分です。

その後、延長を決めた場合に、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月の延長ができます。

また、ビザが切れてから2年間は新しくビザを取れないという2年ルールが課されることがありますが、オペアは2年ルールはありません

従って、オペアが終わってから就職や進学でアメリカに滞在できるよう別のビザを申請することもできます。

オペアとワーホリの違い

オペアってなに? と聞かれた時には「アメリカ版ワーホリ」と説明しています。

ワーホリはオーストラリアやカナダなど日本との虚いうていに基づいて相手国の文化の中で休暇を楽しみながら、その滞在資金を補うために一定の就労が認められる制度です。

アメリカはワーホリの制度がないのですが、オペアがそれに近い制度です。

ワーホリは就業先を自分で選ぶのに対し、オペアはベビーシッターという仕事が決められています。
また、オペアは一定時間学校の授業を受けることが義務となっているのに対し、ワーホリでは学校にいくかどうかは自由です。

オペアと留学の違い

まず、オペアは留学ではありません

勉強するのが留学。文化を学ぶのがオペア。
ということを頭に入れておきましょう。

出るビザが違う=目的が違います。

オペアも一定時間学校に行くことが決められてはいますが、メインの目的は短期就労であり、現地の文化や生活を学ぶことです。

新卒の就活に活かす場合には、留学の方が印象は良いかもしれません。
どんな留学をするかにもよりますが、留学では学位がもらえたり、研究や一定の成果が出るのに対し、オペアは「まあ、ベビーシッターでしょ」という見方が少なからずあると感じるからです。

しかしオペアは海外での就労経験になります。
インターナショナルスクールで働きたいとか、英会話教師になりたいという方には直接的にベネフィットになります。

私は帰国後外資系の企業に就職しましたが、オペアの経験がマネジメントに活きたと思います。
4人の子どもを見ていたので、プロジェクトチームをまとめるような気分です。

今は管理職の方々も子育てに入って苦労しているでしょうから、「英語で4人も」ということをプラスに受け取ってくれたりします。

実際、その会社ではマーケティングのリーダーになったり管理者も経験できました。

いずれにせよ、「自分が海外で何をしたか?」 が大事であって、それを今後の人生に活かせるかどうかはあなた次第。

いろんな選択肢を検討して、何をするために、この方法で海外に行く!という意思を持つことが大事です。

オペアになるには

さて、興味が湧いた方は、以降のオペアになるには?を読んで流れを掴んでくださいね。

エージェントを探す

オペアでは、アメリカと日本、それぞれのエージェントを通すのが通例です。

まず、アメリカのエージェントは、ビザのサポート機関として掲載される重要な存在です。

ホストファミリーもこのエージェントに登録していないとオペアを受け入れることができません。

そして、アメリカのエージェントと日本人のオペアを結ぶのが日本のエージェントです。

アメリカのエージェントはいくつかあり、日本のエージェントもそれぞれいずれかのアメリカのエージェントと繋がっています。

オペアは、日本のエージェントに仲介料を払い、日本エージェントを通してアメリカのエージェントに登録されるという流れです。

オペアの制度や待遇は国で決められているので一緒ですが、エージェントによって、登録のファミリー数やサポート体制、仲介料金が微妙に違うので、下図を見てみてください。
なんで一番下だけ赤字かって?私がお世話になったところだから! 代表が頼もしくて、おすすめです。InterExchangeの人もとってもいい人ばかりです。

エージェント名アメリカのエージェント仲介料
オペアケアAupair Care約30万円
World Au Pair in JAPAN  Au Pair International約20万円
オペアAIJ  Au Pair International約18万円
オペアジャパニーズコネクションInterExchange122,800円

保育経験を積む

エージェントが見つかったら、保育経験に進みます。 (前後してももちろんOK) 無資格でアルバイトをさせてくれるところは多くはないかもしれないですが、時給を下げるまたは無給でもいいから、というように交渉してみましょう。

応援してくれる人がきっといます。
親戚や友人に子どもがいる場合は、お願いして保育経験に繋げるのも良いでしょう。

250時間の保育経験が積めたら、お世話になったアルバイト先やボランティア先、友人の方にリファレンス(紹介状)を書いてもらいます。 これは日本のエージェントが用紙を持っているので、それに記入してもらえばOKです。

事務手続きとプロフィールアップ

あとは事務的な手続きを済ませていきます。

犯罪経歴証明書は警察に。
高校には卒業証明書を発行してもらってください。

その他もろもろの書類を提出したら、ファミリーとマッチングできるように、自分のプロフィールをエージェントのマッチングシステムにアップします。

英語力をあげる

ファミリーとのマッチングを成功させるためには、英語力を鍛えておく必要があります。

エージェントで英会話レッスンがある場合は積極的に受けてみたり、先輩オペアに協力してもらってよくある質問を練習してみてください。
また、自分の希望を伝えることも大切です。
実際にどんな環境で、毎日どんな風に過ごすのか、イメージできるようにファミリーに聞かなければいけないので、英語力が必要です。

マッチング

プロフィールがアップされ、ファミリーがあなたに興味を持ったら、面接しましょうとお誘いがきます。

おそらくどのエージェントもオペア側からのアプローチはできないと思いますので、辛抱強く待ちましょう。

面接では、聞かれたことに答えるだけでなく、自分からたくさん質問をしましょう。
ファミリー構成によって仕事のシフトも違ったり、ファミリールールも違います。
残念ながら、マッチングして渡米しても相性が悪くてリマッチに至るケースもあります。

リマッチになると2週間で次のファミリーを決めないと帰国することになってしまいますので、マッチングのプロセスは焦らず!

長期戦になりそうな場合は、すでに渡米している日本人オペアにSNSで交流してみて周りにオペアを探している人はいないかなど積極的に動いてみましょう。

面接がうまく行けば、晴れてマッチング成功! そこからビザの申請をして早ければ1ヶ月で渡米です。

オペアっておもしろい!

私自身、オペアを体験して、人生が変わりました。

子どもたちとは今でも仲良しで、ファミリーとも頻繁に連絡を取っています。
アメリカの教育や文化を知ることができたし、現地で友達も作れて本当に世界が広がりました。

オペアのもっと詳しい体験談を、今後どんどん書いていきますので、ぜひチェックしてくださいね。

もし聞きたいこと、題材にしてほしいことがあればコメントください!

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